この記事では、キャノンのプリンター複合機でスキャンの設定をする方法について説明しています。また、エラーの対処方法についても解説します。
基本のスキャン設定の仕方
キャノンのプリンター複合機は、スキャンしたデータを直接パソコンに送信できるという便利な機能があります。
しかし設定にはデータを送信する先のパソコンと複合機の両方必要になり、少し手順が多いです。
難しいようですが、順を追って設定していけば大丈夫です。
はじめにスキャンの設定の方法をキャノンのimageRUNNER ADVANCEを例にして説明していきます。
■パソコンの設定
- パソコンのログインユーザー名、ログインパスワードを設定する
設定済みならば確認しておきます。 - スキャンデータ受信のための共有フォルダを作成する
フォルダを作りたい場所で右クリックし、メニューから新規作成、フォルダの順に選びます。
新しいフォルダを右クリックしてプロパティを開き、【共有】タブの【詳細な共有】をクリックして「このフォルダーを共有する」にチェックを入れます。
【アクセス許可】をクリックし、Everyoneの許可の欄にある「変更」にチェックを入れ、OKをクリックして完了です。 - パソコンのコンピュータ名(デバイス名)とワークグループ名(ドメイン名)を調べてメモする
スタートメニューをクリックし、設定→システム→バージョン情報の順にクリックして下にスクロールすると確認できます。
■複合機の設定
パソコンの設定が終わったら、複合機でスキャンしたデータの新しい宛先を作成します。
- 複合機のメニューから【設定/登録】→【宛先設定】→【宛先の登録】→【新規宛先の登録】→【ファイル】の順に選択する
- プロトコルが「Windows (SMB)」になっていることを確認する
- 〔参照〕からワークグループ名(ドメイン名)を選ぶか、〔ホスト名〕からコンピューター名を入力してデータ送信したいコンピューターを選択する
- ネットワークパスワードの画面でパソコンのユーザー名とログインパスワードを入力する
- 次の画面で、新規作成したパソコンのファイルを選んでわかりやすい名前を入力
- ファイルを登録する宛先表を選んで【OK】を押せば完了
■設定の確認
スキャン設定が正しくできたか実際にスキャンしてみて確認します。
- 原稿をセットしてホーム画面で【スキャンして送信】を押す
- 【アドレス帳】を押す
- 登録した宛先を選んで【OK】を押し、スタートキーを押す
スキャンしたデータがパソコンに作成したファイルに表示されれば、設定は問題なくできています。
スキャンがうまくいかない時は?
上記の通り設定してもスキャンデータがうまく届かないというときは、「終了コード」を確認します。方法は以下の通りです。
- 【状況確認/中止】を選び、ジョブ履歴からNGになっているジョブを選択して【詳細情報】を押す
- 結果か終了コードの欄にある終了コードを確認
NGになったジョブのコードには#751と#801があります。それぞれで対処方法が異なるので、以下を確認してください。
■#751エラーの場合
- 送信先のパソコンが起動しているか、ネットワーク接続は正しくできているか
- 宛先で指定したホスト名、フォルダが正しく選択されているか
- 新規作成したフォルダが共有フォルダになっているか
- ウイルス対策ソフトのファイアーウォール機能にブロックされていないか
■#801エラーの場合
- パソコンのユーザー名、ログインパスワードが正しく設定されてるか
- 送信先の共有フォルダでアクセス許可設定がされているか
- フォルダを右クリックし、プロパティ→全般タブの〔属性〕から「読み取り専用」のチェックが外れているか
これらを確認しても改善しない場合は、複合機の電源を落として再起動させてからもう一度スキャンを試してください。
■今までスキャンできていたのにできなくなった場合の対処法
はじめの設定がうまくいってスキャンできていたのに、突然できなくなってしまったというときは以下のことを確認してみてください。
- SMB1.0が有効になっているか
コントロールパネルの〔プログラムと機能〕内「windowsの機能の有効化または無効化」からSMB1.0の項目に全てチェックを入れます。 - パスワード保護共有が無効になっているか
無効に設定していても、Windowsアップデートの際に有効に切り替わることがあります。
まとめ
スキャンの設定は一見難しいように感じますが、手順を押さえてやってみると意外と簡単にできてしまいます。
今までスキャンが問題なくできていても、パソコンのWindowsアップデート後にできなくなってしまった場合は今までの設定をもう一度確認してみましょう。