ドラッグストアではたくさんの印刷物をプリントし、お客様に渡したり内部の資料にしたりしています。
そのため印刷コストが高くなりがちになりますので、経費節減を検討するのなら真っ先に印刷コストの削減に取り組むべきとも言えます。
では実際に、どんな方法で、どうやればドラッグストアの印刷コストが削減できるのでしょうか。
順を追って、見ていきましょう。
ドラッグストアの印刷コストの現状を把握する
ドラッグストアの印刷コスト削減を図るためには、はじめに現場の印刷コストを把握しなければなりません。
現在の印刷コストの内訳
まず、ドラッグストア全体の印刷コストを詳細に分析します。
この印刷コストには紙、インク、トナー、プリンターのメンテナンス費用など、印刷に関連するすべてのコストが含まれます。
月ごと、年ごとの印刷コストを把握し、コストが高くなっている時期やパターンを特定してください。
領収書、クーポン、在庫管理用ラベル、内部文書など、印刷物ごとのコストを細かく分析することで、どの印刷物が最もコストを押し上げているのかも特定できます。
主な印刷物とその頻度
次に、ドラッグストアで最も頻繁に印刷される書類や資料の種類を特定します。
これには、レシート、クーポン、広告チラシ、在庫管理ラベル、スタッフ用のトレーニング資料などが含まれるはずです。
それぞれの印刷物がどれくらいの頻度で使用されているのかを調査し、特に頻繁に印刷されるものをチェックしてください。
これにより、どの種類の書類が最もコストを押し上げているのかを把握できます。
各部署別の印刷コスト分析
複数店舗のコスト削減をする際には、各店舗ごとに印刷コストを分析し、どの店舗が最も高い印刷コストを発生させているのかを特定します。
例えば、都市部の店舗では広告チラシの印刷が多く、地方の店舗では在庫管理用ラベルの印刷が多いなど、店舗ごとの使用状況を確認しましょう。
店舗ごとの使用量を把握することで、具体的なコスト削減のターゲットを絞り込むことができます。
印刷コスト削減のための基本戦略
現状把握が済んだら、次に具体的なコスト削減のための施策を検討します。
デジタル化によるペーパーレス推進
紙の使用を減らすための最も効果的な方法の一つは、業務プロセスのデジタル化をすすめていくというものです。
例えば電子レシートシステムの導入や、クーポンや広告チラシのデジタル配信、在庫管理のデジタル化を推進します。
このような印刷物のデジタル化により、印刷物の必要性を大幅に減らすことができます。
さらに、デジタル化によって情報の検索や共有が容易になりますので、業務効率も向上するはずです。
印刷物の必要性の再評価
これを機会に、印刷物が本当に必要かどうかを見直してみても良いでしょう。
多くの印刷物が実際には不要であったり、デジタルで済ませられる場合があります。
例えば、内部文書やスタッフ用のトレーニング資料をデジタル化し、タブレットやパソコンで閲覧したり、顧客へのクーポンをアプリで配信したりといった方法が検討できるはずです。
定期的に印刷物の必要性を評価しておけば、その都度不要な印刷を減らすことができます。
適切なプリンター選びと運用方法
印刷コストの中でも大きなウェイトを占めるのが、プリンター本体のコストかも知れません。
これは導入コストが高くついたり、あるいは高額なリース料が発生したりするため、経費の負担が大きいものとなってしまいます。
コストパフォーマンスの高いプリンターの選び方
印刷コスト削減のためには、コストパフォーマンスの高いプリンターを選ぶことが重要です。
初期導入コストだけでなく、インクやトナーのランニングコスト、メンテナンス費用などを総合的に考慮してください。
省エネ機能が高く、印刷速度や品質も優れたプリンターを選ぶことで、長期的なコスト削減を実現します。
用途によって種類を選ぶことも肝心です。
例えばレーザープリンターは大量印刷に向いており、インクジェットプリンターは高品質なカラー印刷に適しています。
店舗のニーズに合わせて最適なプリンターを選びましょう。
メンテナンスとサポートの重要性
プリンターのメンテナンスを適切に行うことで、故障や不具合を減らし、長期間にわたって安定した運用が可能となります。
さらに定期的なメンテナンス契約を結ぶことで、予期せぬ修理費用を抑えることもできます。
素早いサポート体制を整えることで、プリンターのダウンタイムを最小限に抑えられ、定期的にトナーやインクを補充できれば、印刷品質を保ちつつ業務の遅延を防止ができます。
印刷設定の最適化でコスト削減
プリンターの設定を使い方に合わせコスト削減できるように最適化することで、印刷コストをさらに削減できます。
例えば両面印刷を設定すれば用紙が節約できますし、低品質モードで印刷することでインク・トナーの消費を抑えられます。
あるいは不要なカラープリントを避けるなどの方法により、日常的な印刷コストを削減することが可能です。
さらに、プリンターの使用状況を定期的にモニタリングし、無駄な印刷がないかを確認するという管理手法も有効です。
互換インクや互換トナーの導入
プリンターのコスト削減に関して見逃せないのが、トナーやインクなど、プリントの量に応じて消費していく消耗品のコストです。
一般的にトナーやインクはプリンターメーカーが提供する純正品が使われていますが、この純正品はランニングコストが非常に高く、印刷枚数が多いドラッグストアの場合は経費を圧迫する一因にもなりかねません。
じつはこのトナーのインクは純正品以外に、ケースなどを回収してオリジナルの塗料を詰め込んだ、再生品呼ばれるものがあります。
その他に互換品は圧倒的に価格が安いため、純正品から置き換えることで大きな節約が可能となるのです。
互換インクやトナーのコスト削減効果
互換インクや互換トナーを導入することで、大幅なコスト削減が可能ですが、実際にどの程度の節約効果があるのでしょうか。
互換品は様々な種類のものがあるため、価格もまちまちですが、通常一般的には新品の半額程度で購入できます。
ですから大量に印刷を行うドラッグストアでは大きな経費節約が期待できるわけです。
近頃では互換品の品質も向上しており、新品と同等の印刷品質を提供するものが多数存在しています。
環境保護への貢献
リサイクルインクやリサイクルトナーの使用は、環境保護にも寄与します。
リサイクル品はインクカートリッジやトナーカートリッジを再利用していますから、廃棄物を減少させ、製造に伴う資源の消費や二酸化炭素排出を抑えることができます。
社会的な位置づけがより重要となるドラッグストアが、環境に配慮した取り組みを行うことで、地域社会や顧客からの信頼も向上するはずです。
どのブランドを利用するかを慎重に見極める
ただしこの互換インクや互換トナーは、一部の粗悪品を購入しないように注意しなければなりません。
主に中国製の互換品は、最悪の場合プリンターに取り付けても印刷できなかったり、印刷品質が劣悪だったりします。
ですから購入の際にはしっかりと、信頼できるレビューをチェックしたり、製造元が日本国内に実在しているかを確認し、さらに認証工場の指定を受けているかなどの裏付けがあるかどうかも調べておくべきでしょう。
まとめ
ドラッグストアは印刷物が多いため、印刷コストの削減に真剣に取り組めば、トータルでの経費削減がしやすい業種と言えるかも知れません。
まずは現場を確認し、無駄を廃し、電子化などの取り組みを進めてください。
もちろん印刷をすべて廃止するのは現実的ではありませんので、継続して印刷できるようなコストパフォーマンスの高いプリンターを導入し、互換トナーや互換インクを活用して、経費削減を実現してみましょう。