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顔料インクと染料インクって何?

更新日:2023-10-25
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プリンター用のインクには顔料インクと染料インクがあり、それぞれ特徴があります。

顔料インク:色褪せ・にじみに強い、染料インク:色調・発色が綺麗

顔料インクと染料インクは一見同じようなものに見えるかもしれませんが、明確な違いがあり、用途によって適しているインクが変わります。

今回は「顔料インク」と「染料インク」の違いについてご紹介します。

顔料インクとは

塗料が水や溶剤に溶けないのが顔料インクです。

顔料インクは粒子が大きく、用紙の内部までインクが浸透せず、紙の表面にインクが定着します。

紙の内部まで浸透しない

顔料インクの特徴は、色がくっきり鮮明に表現でき、着色力が強いことです。

耐熱性・耐水性・耐光性に優れているので、光にさらされても色褪せしにくく、水に濡れてもにじみが出にくいです。

顔料インクのメリット

顔料インクのメリットは、文字や色がくっきりした仕上がりになることです。
また、ライトや照明の下でも色の見え方が安定しているため、ギャラリーや美術館に展示する作品の印刷に向いています。

また、顔料インクは印刷後、すぐに乾く特性があるので文書印刷に向いていると言えます。

顔料インクのデメリット

顔料インクは粒子が大きいので、写真印刷をした際の色の鮮やかさは染料インクに劣ります。
また、インクが紙に染み込まないため、こすれて色がはがれやすいです。

染料インクとは

塗料が水や溶剤に溶けるのが染料インクです。

紙の内部まで浸透

紙の内部までインクが浸透するので、色調(グラデーション)・発色が綺麗に再現できます。
ただし、水にあまり強くないので紙が濡れるとインクが滲みやすいです。

染料インクのメリット

染料インクは、インクが紙の繊維の内部まで浸透するため、発色が非常に鮮やかです。

また、顔料プリンターに比べて印刷スピードが速く、光沢系の写真用紙に印刷しても、その発色の鮮やかさが失われることはないので、写真印刷に向いていると言えます。

染料インクのデメリット

染料インクは印刷してからインクが乾くまでに時間がかかるので、インクが乾く前に印刷物を重ねてしまうと、用紙同士がくっついてしまうことがあります。

光や水に弱いので、印刷物が濡れてしまうと、すぐに滲みができてしまいます。光に当たると色褪せしやすいので、太陽光や湿気がないところで保管することをオススメします。

顔料インク・染料インクの印刷結果

顔料インク・染料インクそれぞれ印刷をしてみると以下のようになります。

印刷結果:純正インクとインク革命互換インク 印刷結果:純正インクとインク革命互換インク

顔料インクの方が染料インクよりもブラックインクの色が濃く、ハッキリと鮮明に印刷されています。

また、染料インクによるバーコードの印刷結果は若干ブラックインクのにじみが見られますが、顔料インクの方はにじみのない仕上がりになっています。

また、写真印刷は以下のような結果になりました。

写真印刷結果

▲ クリックすると拡大されます

分かりづらいかもしれませんが、染料インクで印刷した写真の方が色が鮮やかです。

写真の空を見てみると顔料インクの方が染料インクよりも若干暗く見えます。

このことからも染料インクで写真を印刷した方が色が鮮やかで発色もよく、色の再現性が高いことが分かります。

各種インクのおすすめ用紙

顔料インク・染料インクに適した用紙をご紹介します。


■顔料インクにおすすめの用紙

  • マット紙
  • 普通紙
  • 画材紙
  • ファインアート紙

■染料インクにおすすめの用紙

  • 写真用紙
  • 光沢紙
  • ファイン紙

これらは顔料インク・染料インクの特徴を引き出すための用紙なので、印刷の用途に合わせて使い分けるとよりきれいに印刷することができます。

まとめ

顔料インクを使用するプリンター、染料インクを使用するプリンター それぞれのインクの特徴を知った上で、どちらか選ぶことをおすすめします。
顔料インク・染料インクの特性を大きく分けると、以下のように言えます。

顔料インク 染料インク
写真印刷
文字印刷
発色
光沢感
速乾性
にじみにくさ
用途 ビジネス文書や文字印刷 写真印刷

顔料インクと染料インクどちらを選ぶか迷った際には、「普段何を印刷するか」で決めるのがおすすめです。

写真印刷がメインであれば染料インク、書類などの文字印刷がメインなら顔料インクと考えれば決めやすいでしょう。

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